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研究会​ (Closed)
​ワークショップ (Open)
毎月第3水曜日​(変更あり)
不定期(年に数回を予定)

Schedule

​スケジュール

​研究会

​第78回 研究会

発表者:定行俊彰
タイトル:ゲシュタルト・セラピー -からだの声に耳を澄ます-
内容:ゲシュタルトセラピーは、ことばになりにくい【からだの声を聴く】アプローチを重視します。さらにクライエントとファシリテーターが主体と主体として出会う〈我-汝〉という関係性を大切にします。言葉で書くと簡単ですが、ではその実際はどうなのか。セラピーはどのようなプロセスで進行していくのか。この2点を中心としながら、今回はゲシュタルトセラピーの一端を紹介しようと思います。また、初期の人間性心理学会にかかわっていた竹内敏晴が提唱している【からだとことば論】とゲシュタルトセラピーが交差するときどのようなことが起きるのかについても解説をしたいと思います。そして後半は皆さんとの議論・意見交換を行っていきたいと考えています。

日程:6月18日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第77回 研究会

発表者:小林 純子先生(九州産業大学)
タイトル:学生相談における初回面接に対する危機対応の一例-クライエントの危機をどう捉えるか-
内容:学生相談臨床において、学生の抱く自殺念慮と突然出会うことは少なくありません。今回は事例をもとに、初回面接における自殺念慮に対する危機対応について、ラポール形成とともに危機対応を行ったプロセスを検討したいと考えています。
人の心の危機は、口調や視線、雰囲気にあらわれます。カウンセラーは、クライエントがまとう緊迫した雰囲気をどのように捉えたのか、また、カウンセラーとしてその状況や雰囲気をどう理解し、介入したのかを中心に報告します。
様々な方向から、ご一緒に検討いただけましたら幸いです。

日程:5月21日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第76回 研究会

発表者:PCA-K準備係(小野・宮澤・堀越・相澤)
タイトル:座談会(自己紹介・PCAKの活動内容・システムの説明と意見交換会、前年度の会計報告)
内容:新年度最初の定例会という機会に、1)もう一度PCAKの現在の活動内容と運営システムについて共有する、2)改めてお互いを知り合う機会を設ける、3)メンバー全体でPCA-Kで何がしたいかといった意見を話し合う、4)前年度の会計報告を行います。

日程:4月16日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第75回 研究会

発表者:井出智博先生
タイトル:「社会正義(Social Justice)の観点から見たPCA」
内容:私は主に児童虐待,社会的養護をはじめとする福祉領域の心理支援に関わってきましたが,深刻な児童期逆境体験にさらされた子ども・若者と関わる中で,彼/彼女らが有しているはずの自己実現傾向が信じられなくなる瞬間を何度も経験しました。実はこうした社会的排除や構造的暴力にさらされた人々への支援において,PCAの理論はいくつかの批判にさらされてきたのですが,そのひとつが「パーソナリティ変化の必要にして十分な条件」が本当に「必要にして十分な条件」なのかという批判です。そこで今回はカウンセリングの枠組みの中で,個人の心理的問題を扱うだけでなく,社会的,文化的,経済的な要因がクライエントに与える影響を認識し,そうした要因を解消,軽減することを目指す社会正義(Social Justice)カウンセリングの観点も踏まえて,PCAの理論や実践について考えてみたいと思います。

日程:3月17日(月) 20時~22時

​場所:Zoom

​第74回 研究会

発表者:中田行重
タイトル:「深い関係性における相互性mutualityーMurphy論文を理解」
内容:深い関係性relational depthの中核は相互性mutualiyだ、と深い関係性の本(第3章)に書かれています。これはMurphyの概念です。今回はこのMurphyの英語の論文を皆さんと考えてみたいと思います。僕がこのテーマを考え始めた理由/疑問点は2つあります。

 

① ”相互性”として記述されていることは、”深い関係性”などと言われないような”通常の”セラピーでも起こっているのではないか? もし、そうなら深い関係性を特徴づける中核とは言えないんじゃないか?

 

② 他の事例(このMurphy論文が載っている研究書に記載)はともかく、あの翻訳書に出てくるMearnsの両事例は、”相互的mutual”、と言えないのではないか? 特に関わり始めは、相互的ではないように思えるのだが? いや、そう思えるのは、自分の”相互性”についての理解が間違っているからではないか?

 

今回の発表はレクチャーするというよりも、自分の疑問を次々と投げかけさせてもらって皆さんのレスポンスによって考える材料を頂きたい、というものです。「そんなのだったら出なくていい」と思う方もいるでしょうけど、そういわず、思うことを色々言ってもらいたいです!宜しくお願いします。

日程:2月19日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第73回 研究会

発表者:中尾文彦
タイトル:「PCAと催眠現象の交差するところ~「深い関係性(Relational Depth)」を補助線にして~」
内容:ロジャースは晩年、カウンセリングやエンカウンター・グループにおける自らの体験を変性意識状態と呼ぶことがありました。また、デイブ・メアンズさんの訳書にも「深い関係性(Relational Depth)」に関するセラピストへのインタビュー調査の結果,自らの体験を「意識変容体験だった」と回顧するセラピストがいます。つまりPCAは創始者の体験から現代に至るまで催眠現象と記述できそうな体験が報告されています。しかしPCAと催眠現象の接点や異同について、科学的に研究された知見を発表者は見つけることができませんでした。そこで今回は研究の第一歩として、PCAと催眠現象の接点について発表者が経験した事例をもとに検討したいと考えています。

日程:1月15日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第72回 研究会

発表者:野村明希
タイトル:「フェルトセンスを感じる(実践報告)」
内容:大学院ではじめて触れたフォーカシングは私にとって衝撃的でした。また自分にとってはフィットしやすい・役に立つような感じもあり、SVや日々のちょっとした隙間時間の中でフェルトセンスに触れる体験を大切にしてきたように思っています。

今回の定例会では、現在精神科領域で勤務している中で感じていることとともに、フェルトセンスに触れる体験についての取り組みを実践報告という形で紹介し、みなさんと意見交換ができればと考えています。

日程:12月18日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第71回 研究会

発表者:堀越早苗
タイトル:「Authenticityを育む心理教育といのちの教育との関連」

日程:11月20日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第70回 研究会

司会者:並木崇浩
タイトル:「人間性心理学会第43回大会振り返り&第44回大会に向けた意見交換」
内容:ざっくばらんに振り返りと来年度に向けたご意見を聞けたらと思っています。

日程:10月16日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第69回 研究会

発表者:相澤秀一
タイトル:「PCAGIPとコンサルテーションの融合型スーパービジョンモデルの開発〜深い関係性の創造の探求〜」
内容:今回は、社会正義と社会構成主義とPCAの連関を提起し、キャリア支援者の使命を実践するためのスーパービジョンの開発について発表させて頂きます。

日程:9月18日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第68回 研究会

発表者:山根倫也
タイトル:「ジェンドリンに学ぶ実践における知識の役割」
内容:僕は、PCA-Thが持っている専門的知識の役割やその位置づけに関心を持っています。
無条件性や自己決定権の尊重、ひととの対話など、PCAが大切にしている考え方を重んじながら、同時に、Thがより自分らしくいるために、自身が持っている経験や知識とどうお付き合いをしていくのか、それが実践の中でどのような役割を持ち、訓練の中でどのように位置づけられるのか、まだまだまとまりませんが、これからも考え続けていきたい所存です。
今回は、Gendlin(1974)の「The Role of Knowledge in Practice」https://focusing.org/gendlin/docs/gol_2030.html
から、ジェンドリンが考える臨床実践における知識の役割について紹介し、みなさんとディスカッションしたいと思っています。
もし可能であれば、この議論の周辺にある論考も織り交ぜて、ディスカッションの種にできればと考えています。

日程:8月21日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第67回 研究会

発表者:宮澤道子先生

 テーマ:事例検討(PCAGIP)

内容:研究内容の発表がいいのかな等迷ったのですが(一応セルフケアの研究をしています)、皆さまと交流する場にしたいや、中田先生が参加される(おそらく)PCAGIPは貴重だな、と考え、PCAGIPを実施させていただこうと思っております。

事例提供者は私でテーマを「日常生活や仕事、人間関係の気がかりやモヤモヤ」としています。

記録係はzoomのホワイトボード機能の操作の都合上、並木さんと山根さんにお願いしました。

ファシリテーターは当日やりたい人、やってみてもいい人を募って決めます。

また、せっかくなので今回の自分の事例提供者の体験をできたら研究として論文に書きたいとも思っています。

会の冒頭15分間でPCAGIP、研究の趣旨説明をさせていただき、それから始める予定です。

私の勝手なやりたいことを盛り込み企画した会ですが、ご都合がつきましたら、ぜひご参加ください。

よろしくお願いいたします。

日程:6月19日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第66回 研究会

発表者:相澤秀一先生

タイトル:「パーソンセンタードアプローチによるキャリアコンサルタント教育モデルの開発 ~PCAGIPとリフレクティング・プロセスの統合教育メソッドの構造化と普及モデルの探求~」

内容:現在、7万人と超えたキャリアコンサルタントの質的格差が顕著である。特に、試験対策として商品化された面談の“型”による動画の影響で、誰もが皆、同じ面談をする現状が憂慮される。この現状は、キャリアコンサルタント主導型の面談の助長に繋がり、Client-Centerdな基本姿勢が損なわれ、キャリア支援者の社会的信用の失墜にも繋がりかねない。

 そこで、本研究は面談の質的向上のため、実現性、継続性が見込めるロールプレイングに主眼を置き、ロールプレイングの主軸となる講師、キャリアコンサルタント、クライエント役の教育モデルの開発を目的とする。

 この研究は、この主軸の三者がPCAGIPとリフレクティング・プロセスの統合的メソッドによる教育で、何を学び、何を指導することが必要なのか。その教育メカニズムを習得することで、キャリア支援者の質的向上に寄与するものである。

日程:5月15日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第65回 研究会

発表者:PCAK準備係(山根・並木・白﨑)

タイトル:座談会(自己紹介・PCAKの活動内容・システムの説明と意見交換会、前年度の会計報告)

内容:新年度最初の定例会という機会に、1)もう一度PCAKの現在の活動内容と運営システムについて共有する、2)改めてお互いを知り合う機会を設ける、3)メンバー全体でPCAKでなにがしたいかといった意見を話し合う、4)前年度の会計報告を行います。

日程:4月17日(水) 20時~22時

​場所:Zoom

​第64回 研究会

発表者:野村明希

タイトル:事例検討

内容:これまで知的な遅れや発達特性のあるクライエント支援に携わる機会が多く、特性ならではの難しさや配慮の必要性を日々痛感しています。今回はベースに知的な遅れがあるクライエントとのカウンセリングケースをご紹介しながら、中田先生の著者「臨床現場におけるパーソンセンタード・セラピーの実務」も参考にケースをふり返っていけたらと思っています。

私自身このケースを思い返す度に「これでよかったんだろうか」という気持ちが強く、一人ではどうにも向きあいづらいケースです。また、どうしてそう思ってしまうのか自分でも整理がついていない状況もあります。この定例会の場を活用しケースのふり返りも含めて、みなさんと意見交換ができる場になればと思っています。

※事例を取り扱います。参加時は他の人が見聞きでき得る環境での視聴はお控えください。

日程:2月21日(水)20時〜22時

​場所:Zoom

​第63回 研究会

発表:中田行重先生

タイトル:深い関係性を伴うセラピーWorking at relational depthの事例文献を読む

内容:著書【深い関係性Working at relational depthがなぜ人を癒すのか】には3つの事例が掲載されていて、そのうち2つはD. Mearnsによるものです。これを読むと、こういう強烈な事例でないとWRDと言えないのではないか、と思いがちである自分に気が付きました。そこで、同じWRD研究者仲間(?)に当たる人達はどういう経過になるとWRDと考えているのか、を勉強しています。今回はそれをご紹介します。

日時:1月17日(水)20:00-22:00

​場所:Zoom

​第62回 研究会

発表者:並木崇浩先生

タイトル:二次感情はバイパスされるべきなのか? –EFTとPCTの狭間で考える–

内容:EFT(Emotion-Focused Therapy)はPCAの諸派の一つであり、よりPCAの関係性を「ベース」としつつ、システマティックな介入とモデルを構築し、多くの実証的エビデンスを示しています。今回の発表では、EFTの概要を非常に簡単に紹介し、発表者がPCTを行っている中でEFTを取り入れた事例について論じます。論点としては、Clの二次感情(いわゆる防衛反応)をThは取り扱わないべきなのか? です。EFTでは扱っても変化は起きないのでバイパス(避けて通る)するべきと明確に述べています。この点が、発表者の臨床スタイルと大きく異なり、ひいてはPCTとEFTの相違なのではと考えます。Clの無条件の肯定的関心と全体としてのClへの関わり、価値の条件の視点から、論考を試みます。

日程:12月20日(水)20時〜22時

​場所:Zoom

​第61回 研究会

発表者:山根倫也先生

タイトル:PCTにおける初学者の内的体験と失敗要因の検討

内容:Rogers(1957)の中核条件は、その性質から具体的な在りようが言語化されにくいことが指摘されています(中田,2013)。そのため、PCTの初学者は、自分なりの中核条件を探索しながら、ある意味、不安定な状態で実践に臨むことになります。

各Thが自分なりのパーソン・センタードを作り上げるというThの独自性が強調されるPCTにおいて、初学者のThがセラピー中にどのような体験をしているのか、また、こと失敗したセラピーで何が失敗の要因となったのかを、スーパーバイズの場以外でも広く検討・共有することの必要性は、他学派と比べても高いように思います。

今回は、まず初学者の失敗事例を検討することの難しさと研究・臨床的意義を確認し、次に僕が担当した失敗事例を題材として、Thの内的体験とセラピーでの失敗要因を検討しようと思いす。その上で、皆様のお考えを踏まえて広くディスカッションできればと考えています。

日時:11月22日(水)20:00-22:00

​場所:Zoom

​第60回 研究会

発表者:上西裕之先生

タイトル:パーソン・センタードの態度得点の⾼いセラピストから⾒たクライエントの変化

内容:「昨年、”セラピストの中核条件の具現化尺度”について発表しました。その尺度を用いて多くの方に回答いただき、更にそこでパーソン・センタードネスが高い結果となったセラピストの方々にはインタビュー調査にもご協力いただきました。Clの変化について質的調査を行い分析したものを、人間性心理学会にてポスター発表をいたしましたので、その内容をPCAKの定例会でもご報告させていただきます。内容はもちろん、方法論、理論的拡張性、科学的妥当性など様々な観点から議論ができれば幸いです。

日時:10月26日(木) 20:00~22:00

​場所:Zoom

​第59回 研究会

発表者:辻沢美幸先生

タイトル:続・起立性調節障害を聴く

内容:

起立性調節障害(OD)とは、思春期に多く発症しやすい、自律神経機能不全の状態です。

昨年の定例会では、専門外来で勤務する私からみたODと、心理士として話を聞くことの意義や意味についての考え事を共有させて頂きました。

その後丸1年ほど経ち、また色々と考えた事がありますので、皆さんと共有して意見交換などできればと思っております。

今回はODに限らず話を広げて、私自身の関心が向きつつある対象や、これからの日本社会にとってPCAは有意義な存在だと思っている話などにも、触れてみたいと計画しています。

日時:9月20日(水) 20:00~22:00

場所:Zoom

​第58回 研究会

【第58回】

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発表者:白井祐浩先生

タイトル:事例検討の方法による効果の違い-一般的事例検討・PCAGIP法・CBS法の比較-

内容:

本発表は調査研究で、同一事例に対して、一般的な形の事例検討法、村山先生が提唱しているPCAGIP法、岡田先生が提唱しているCBS法の3つの事例検討法について、その効果を比較するというものです。効果測定には、白井・大石・金子(2022)の作成した、セラピスト訓練の効果測定尺度である、SETTという尺度を用いています。

それぞれ目的の異なる事例検討法が、実際にどのような効果の違いがあるのかを検証しています。データ数は少なかったのですが、なかなか興味深い結果も出ておりますので、ぜひいろいろな方とディスカッションができればと思います。

よろしくお願い致します。

 

日時:8月16日(水) 20:00~22:00

場所:Zoom

​第57回 研究会

【第57回】

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発表者:中尾文彦先生

タイトル:ゲシュタルト療法とパーソン・センタード・アプローチ

内容:

ゲシュタルト療法とPCAはどちらも、アメリカで誕生し、ヒューマン・ポテンシャル・ムーブメントの時代に注目され、似た治療哲学を持つにも関わらず、これまで日本においては両学派の接点や異同について十分に議論されてきたとは言い難い状況があります。そこで今回は私が精神科で実施した、精神病圏の不安を抱えるクライエントとのゲシュタルト療法のケースを提示し、事例をもとに検討を深めていけたらと考えています。その際、もし可能であればデイブ・メアンズさんの「深い関係性」をキーコンセプトにして検討できればと考えています。

 

日時:6月21日(水) 20:00~22:00

場所:Zoom

​第56回 研究会

【第56回】

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発表者:白﨑 愛里

タイトル:client centeredな倫理

内容:私はここ数年セラピーの倫理に関心があり、昨年の定例会ではレヴィナスの倫理学について紹介させていただきました。ここでいうセラピーの倫理とは、単なるThの行動規範といったものではなく、セラピーは何を目指すのか、Clとともにいるというのはどういう態度なのか、というようなセラピープロセス自体に関わるものです。

今回は、client centeredな倫理を批判する論文を紹介しつつ、ロジャーズ以降に発展した、対話を重視するPCAの人たちの考えや、実現傾向についてみなさんと検討できればと考えています。

 

日時:2023年5月17日(水)20~22時

​場所:Zoom

​第55回 研究会

【第55回】

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発表者:PCAKリーダー係(山根・野村・坂田・並木)

タイトル:座談会(PCAKの活動内容・システムの説明と意見交換会、前年度の会計報告)

内容:

新年度最初の定例会という機会に、1)もう一度PCAKの現在の活動内容と運営システムについて共有する、2)改めてお互いを知り合う機会を設ける、3)メンバー全体でPCAKでなにがしたいかといった意見を話し合う場を設ける、4)前年度の会計報告、を行います。

皆さんとざっくばらんに話ができる時間にできればと思っていますので、ぜひご飯やお菓子、お酒と共にご参加ください。

 

日時:2023年4月19日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第54回 研究会

【第54回】

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発表者:本多 晶子 先生

タイトル:非指示的カウンセリングと解決志向アプローチの逐語録の比較検討~クライエントの力を信頼する理念の現れ方に着目して

 内容:カウンセリングの限りある時間の中で、どのようなやり取りができるのかということに関心を持って臨床に取り組んできました。発表では、PCAの初期の1940年代の非指示的アプローチのカウンセリングの逐語録(Combsさんと手に障害のある大学生クライエントとの5回目の面接/6回で終結)と解決志向アプローチ(SFA)の提唱者であるイン・スー・キム・バーグさんの面接(DVを受けて子どもと離れ離れになっている10代のクライエントとの初回面接/初回で終結)の逐語録をご紹介します。「クライエントの力/資源/強さを信頼する」という理念ではPCAとSFAは共通点があるように思いますが、その現れ方(プロセス)には違いがあるように感じました。どちらの面接も私には素晴らしいと思えるプロセスで、それぞれに参考になるとも思いました。事例としても興味深い点があるかと思います。当日、皆様の自由なご意見をいただいて、今後の臨床の参考にさせていただければ、と思っております

 

日時:2023年3月15日(水)20~22時

​場所:Zoom

​第53回 研究会

【第53回】

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発表者:野村明希

タイトル:児童養護施設における心理職のあり方に関する一考察

 内容:児童福祉法改正により、児童養護施設をとりまく環境は大きな転換期を迎えています。施設の高機能・多機能化が求められる中で心理職に求められる役割も多種多様となり、「私たち心理職は何ができるのか」「他職種とどう連携していけばよいのか」といった悩みを日々抱えながら現場で奮闘している心理職もいます(私もその内の一人です) 

私が前職で働いていた児童福祉の現場では県内の児童養護施設で働く心理職が有志で集まり、定期的な勉強会や調査研究等を行っていました。今回の発表ではそこで行った調査研究(施設心理職に求められる役割について)を紹介させていただきながら、そこにPCAの視点がどう活かせるのかみなさんとディスカッションできたらと考えています。児童福祉分野に焦点づけた研究ではありますが、他分野においても何か共通した繋がれるものがあるといいなぁと思っています。

 

日時:2023年2月15日(水)20~22時

​場所:Zoom

​第52回 研究会

【第52回】

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発表者:中田行重
タイトル: 心的外傷ストレス障害PTSDに対するPCTの理論

内容:
対話系PCTによるPTSDへの対応に関して、David Murphyの事例論文をM院生と昨秋から読んでいました。それは今年の3月に関大カウンセリングセンター紀要に紹介します。それに続いてPCTによるPTSDの理論を少し勉強しているところです。今回はその勉強途中の素材を紹介します。私の勉強を進めるためですが、皆さんにも何か勉強の刺激になればと思っています。よろしくお願いします。
 なお、今回はそのMurphyの事例論文ではなく、Focusingの論文を中心に紹介します。Murphyの論文は日本PCA協会で紹介します。
 

日時:2023年1月18日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第51回 研究会

【第51回】

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発表者:角隆司

 

タイトル:意思決定支援について ーどうやってセラピーを始めるかー

 

内容:

唐突ですが、セラピーを始める時どんなことをクライエントさんと話し合うでしょうか。

中田先生の近著にも、インフォームドコンセントとして一例を示してくださっていましたが、それぞれのセラピストのスタンスがあるところと思います。

 

「どのようにセラピーを始めるか」はセラピストークライエント関係の出発点でもあり、クライエントにとっては意思決定の難しさも潜んでいるものと考えられます。

 

当日は話題提供のために、医療(特に慢性疾患など)でおそらく少しずつ知られるようになってきている「意思決定支援」や「Shared decision making」の概念を紹介して、「どのようにセラピーを始めるか」についてみなさんとディスカッションできたらと考えています。


日時:2022年12月21日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第50回 研究会

【第50回】

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発表者:上西裕之先生

 

タイトル:セラピストの中核条件の具現化尺度の開発(仮)

 

内容:上西・中田・斧原(敬称略)を中心に、「パーソンセンタードセラピーの心理学的効果の安定化に関する研究」の一部としてPCTの要因を検討し、セラピストが中核条件をどの程度具現化しているのかを測る尺度を作成しました。尺度作成のために、昨年多くの方にご協力いただきました(65問の質問紙)。その節はありがとうございました。結果を分析し、2022年7月に行われたWAPCEPCにて発表してきましたので、今回のPCA-Kではそれを日本語版に改編したものをご紹介したいと思います。

 

日時:2022年11月15日(火曜日)20時~22時

​場所:Zoom

​第49回 研究会

【第49回】

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発表者:山根倫也

タイトル:パーソン・センタード・セラピストに「なっていく」プロセスについて

内容:

僕は、「あなたはパーソン・センタード・セラピスト?」と聞かれたら、「No.」と答えるだろうなと思います。「オリエンテーションはPCA?」と聞かれたら、「うーん…どうだろう.」と答えを濁すだろうなと思います。「パーソン・センタード・セラピストでありたい?」と聞かれたら、「Yes.」と答えるだろと思います。

 

PCA理論における自己発達プロセスは、個別的で、ある意味とても主観的なものであるように思います。

パーソン・センタード・セラピストに「なっていく」プロセスを論理的に記述した書籍もあれば、インタビューなどで調査した研究も存在します。

 

今回の発表では、Rizeakou & Kefalopoulou(2022)「On becoming a person-centered therapist: the effect of the process of “becoming” on the person’s self-concept」の論文を紹介しつつ、パーソン・センタード・セラピストに「なっていく」プロセスについて、考えてみたいと思います。

 

ただ、先述のとおりパーソン・センタード・セラピストの自己発達プロセスが個別的であることは多くの方が論じているところです。ですので、ただプロセスの共通因子を探すような方向ではなく、自分のこれまでを振り返り、これから来るだろうものに思いを馳せながら、みなさんと時間を共有できればと思っています。

 

日時:2022年10月19日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第48回 研究会

【第48回】

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発表者:坂田 美幸

 

タイトル:起立性調節障害を「聴く」力

 

内容:起立性調節障害(OD)とは、思春期に多く発症しやすい、自律神経機能不全の状態です。一般中学生の約1割を占めるとも言われ、ここ数年では徐々に知っている人も診断されることも、増えたのではないかと感じます。

私は社会に出た1年目より、起立性調節障害の専門外来での勤務を続け、今年で5年目になります。4-5年前と今とでは、受診に至るまで方の経緯や、環境、世間の反応なども変わってきました。

ODは心身症の一つとしてカテゴライズされますが、身体機能異常が中心となる病態であるため、身体的治療によってかなり改善が見込まれます。体の問題として説明することが、周囲の理解への助けにもなるようです。ただその一方で、体だけではない問題もある場合は、なかなか見落とされがちであるように感じます。

私の業務は、問診に主たる役割が置かれています。今の私からみる起立性調節障害と、心理士として話を聞くことの意義や意味を、まとめられそうな限りで、お伝えしてみたいなと思っています。

日時:日時:2022年9月21日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第47回 研究会

【第47回】

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発表者:並木 崇浩

 

タイトル:改めて考える、「心理職の専門性とは何か?」

 

 

内容:日本初の心理の国家資格である公認心理師が制定されて久しいですが、公認心理師法第42条第2項(「心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない」)や専門認定制度をめぐる議論など、結局心理士のアイデンティティが不明瞭なまま、「私たちはどこに向かっていくんだろう」と一抹の不安を感じる人も少なくないと思います。

有資格者として、自分の資格に関する内情や問題を知っておくのは有益かと思い、今回は臨床心理iNEXTに掲載された、下山晴彦と伊藤絵美の対談「特集 伊藤絵美先生との対話」(https://note.com/inext/n/n1712e5e812a7, 参照)をテキストとして、私たちの「心理士/師」としてのアイデンティティや専門性、職務についてディスカッションする場になればと考えています。

日時:日時:2022年8月17日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第46回 研究会

【第46回】

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発表者:白﨑 愛里

 

タイトル:パーソンセンタード・アプローチと倫理

 

内容:

PCAをオリエンテーションとする人たち(特に海外の、かもしれません)が、「自分がPCAなのは、それが倫理だからだ」と書いているのを目にしたことが何度かあります。

それがどの心理療法よりも効果的だからだ、でも、それがClに求められるからだ、でもなく、「倫理」と言うことに興味深く思うと同時に、私自身がPCAであることの理由としてもしっくりくるものだなという気がします。

では、パーソンセンタードであることが倫理であるとは、どういったことを指しているのでしょうか。その倫理とはどのようなものなのでしょうか。

今回の発表では、エマニュエル・レヴィナスの「他者論」をもとに、パーソンセンタードであることの倫理を再考してみたいと考えています。

レヴィナスは、フランスの哲学者で、ユダヤ人でもあります。彼は、倫理の根源を問い続け、全体性包含されない、他者の無限を論じました。

PCAでは、Schmid、Mick Cooper、David Murphyらが、レヴィナスの他者論を引用して、自身の論を展開しています(誠実な引用かというと疑問も感じるのですが)。

パーソンセンタードの倫理を探求することは、パーソンセンタードとは何か?という問いにつながるように思います。

また、ウクライナ戦争など、不安定な今の情勢の中で、PCAが果たせる役割にもかかわってくるかもしれません。

 

みなさんのご意見をお聞きして、考えを深めていければなと思っています。

 

日時:2022年6月15日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第45回 研究会

【第45回】

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発表者:押江 隆 先生

タイトル:フォーカシング的態度と心的外傷後成長との関連の検討

内容:
心的外傷後成長(PTG)は「危機的な出来事や困難な経験との精神的なもがき・
闘いの結果生ずる,ポジティブな心理的変容の体験(Tedeschi & Calhoun, 2004)」
と定義されています。成長モデルの学派であるPCTは,PTGに注目する価値が
あると思われます。たとえばZwiercan & Joseph (2018)は,PCTの構成概念の
1つであるフォーカシング的態度とPTGとの間に正の相関がみられることを
示しています。本発表はフォーカシング的態度とPTGとの関係について,押江が
質問紙調査によりこれまで検討してきた内容について報告し,今後の研究や
臨床への応用可能性について議論できればと思います。

 

日時:2022年5月18日(水)20時~22時

​場所:Zoom

​第44回 研究会

【第44回】

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発表者:PCAKリーダー係(白崎・角・並木)

タイトル:座談会(PCAKの活動内容・システムの説明と意見交換会)

内容:

 中田先生と修了生による小さな勉強会から始まったPCAKですが、嬉しいことに関大内外からたくさんの人が加わってくださるようになりました。その一方で、入ったもののどんな活動をしているのかよくわからない方がいるのでは、定例会では顔を合わせるけれどお互いをあまり知らない方も多いのでは、といった意見が運営のメンバー内で出てきました。

 そこで、新年度最初の定例会という機会に、1)もう一度PCAKの現在の活動内容と運営システムについて共有する、2)改めてお互いを知り合う機会を設ける、3)メンバー全体でPCAKでなにがしたいかといった意見を話し合う場を設ける、ことになりました。

 普段の定例会とは違い、ざっくばらんに話ができる時間にできればと思っていますので、皆さんご飯やお菓子、お酒と共に参加していただければと思っています。

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日時:2022年4月20日(水)20時~22時

場所:ZOOM

​第43回 研究会

【第43回】

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発表者:岡村心平さん

タイトル:『シン・人間性心理学史』を構想する: HAP史観への応答から

内容:

公認心理師が誕生し、人間性心理学のアプローチは「その他の心理支援」の諸派の1つになりました。日本でももはや人間性心理学を「第三勢力」と形容しづらい状況です。東畑(2020)は「平成のありふれた心理療法ー社会論的転回序説」(『臨床心理学』増刊第12号)で、60年代に日本で流行したロジャーズ派実践がプリミティヴな存在で、その後の河合隼雄氏による「平成のありふれた心理療法」(通称HAP)の時代、実証主義の潮流によるポストHAP時代を経て、すでに乗り越えられたものだと論じます。

この「HAP史観」による“プレHAP“としてのロジャーズ派の描写は、氏原寛氏による”当時のロジャリアンは見立てもできない素人たちだった”などの記述に依拠しています。80年代以降の、例えば「日本人間性心理学会」設立以後の研究や実践動向は参照されていません。HAP史観をナイーブに受け入れれば、人間性心理学は、すでにその役目を終えており、あるいは「心理学」ですらありません。本当にそうでしょうか。発表者は、日本の人間性心理学がどのような歴史を有しているのか、人間性心理学の当事者の視点から「心理学史」を整理する必要性を感じています。そもそも何を「心理学」と呼ぶのかを問うことも含めて。

まずはHAP史観に「応答」することから始めましょう。今回、改めて振り返る人間性心理学の歴史のことを、差し当たり、庵野秀明流に「シン・人間性心理学史」と呼ぶことにします(東畑氏曰く、HAPは一種のジョークなのだそうで、私たちもジョークで応答しましょう)。シン・ゴジラのそれと同様、この「シン」には様々な意味がimplyされています。新・真・深・震・神・信・罪(sin)・審・申・辛・進…。あらためて「シン・人間性心理学史」を構想するためのたたき台を持参します。人間性心理学のこれまでとこれからを振り返る「序」になれば幸いです。

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日時:2022年3月9日(水)20時〜22時

場所:ZOOM

​第42回 研究会

【第42回】

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発表者:並木崇浩

タイトル:多元的アプローチに対するDavid Murphyらの論駁から学ぶPCTの固有性

内容:

Mick CooperとJohn McLeodが提唱する多元的アプローチの考えをPCTは導入するべきだという彼らの意見に対して、イギリスNottingham大学の院生であったWei Tao Ongと共にDavid Murphy、Stephen Josephが強烈に異論を唱えた論文があります。今回は、多元的アプローチとこの論文の内容を紹介しつつ、そこから学んだ(Thの態度ではなく)Cl側の体験や人間観について、発表者の考えをお話します。その後、それらの素材をもとに参加者とディスカッションできればと思っています。

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日時:2022年2月16日(水)20時~22時

場所:ZOOM​

​第41回 研究会

【第41回】

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発表者:坂田さん・野村さん

タイトル:『パーソンセンタード・カウンセリングの実際』を体験的に読む

内容:

私たちは大学院を卒業して4年目を終える時期になりました。何もわからなかった頃よりは経験を積み、体験的に本を読めるようになったと感じています。それでも、実践において経験していないことも多く、想像でしか読めない文章もあります。

今回『パーソンセンタード・カウンセリングの実際』(デイブ・メァーンズ著)の一部分を題材にしながら、先生方と本を通して感じる体験をディスカッションする場をもちたいと思っています。

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日時:2021年1月19日(水)20時~22時

場所:ZOOM

​第40回 研究会

【第40回】

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発表者:白井祐浩先生

タイトル:「セラピスト多様性モデルとセラピスト・センタード・トレーニング」

内容:私は臨床心理学、あるいは心理臨床を学んでいく中で、次のようなことを考えてきました。

 

・先生の言っていることはすごいなぁと思うけど、自分には真似できないなぁ。そんな自分はダメなんだろうか?

・いろんな学派があるけど、もしどれか一つが優れているとしたらそれだけに淘汰されるんじゃないかな?

・周りは一つのオリエンテーションを突き詰めている人がいるけど、自分はいろいろなものに興味があり、一つにまとまらない。また、いろいろ学んでいると、自分の軸となるものが揺らいでしまう感じ。これってだめなのかな?

・大学ではあまりパッとしなかった人が、現場に出ると活き活きと仕事をしていて、活躍していることがある。これって、何だろう?

・精神分析の考え方はスクールカウンセラーでは使いにくい。PCAの考え方は病院臨床では足りないものがある気がする。職場や働き方によって、必要な臨床の在り様って変わってくるのでは?

・SVをしていると、話を聞いていてしっくりくる人と良く分からない人、自分のコメントがスッと入る人と混乱する人がいる。どうしてなんだろう?

・クライエントも、やりやすいクライエントとやりにくいクライエントがいる。オールマイティにできればいいのだろうけど、なかなか難しい。これって相性があるのでは?

・SVをしていると、人によって臨床の考え方や臨床観が違うなぁ。臨床のイメージや目指すものって、人によって違うのでは?

・自分はあまのじゃくだから、流行っているものや押し付けられるものは嫌だなぁ。でも、勉強しないといけないのかな?

 

 こんな疑問やモヤモヤに自分なりの答えを出すために、外から一般的な知識や技法、関わり方を学ぶセオリー・センタード・トレーニングと自分の価値観や持ち味を振り返り、自分なりの臨床の在り方である「私の臨床」を作り上げるためのセラピスト・センタード・トレーニングという考え方を提唱しました(白井,2007など)。

 そして最近、このセラピスト・センタード・トレーニングやその他、私が考えてきたことのバックボーンとなるような考え方である「セラピスト多様性モデル」というモデルに行きつきました(白井,2018など)。このセラピスト多様性モデルは、どのオリエンテーションが優れているとか、どのセラピーを学ばないといけないとかではなく、一人一人のセラピストが自分なりの臨床観や臨床の在り方を作り上げていくことが大事であり、そのようにして生まれた多様なセラピストが存在することが、結果的にクライエントにとって役に立ち、クライエントが選択できるということが大事であるというモデルです。これらのセラピスト多様性モデルとセラピスト・センタード・トレーニングについて紹介することで、みなさんが自分の臨床を考える一つの機会になればと思いますし、まだまだ独善的で未熟なモデルなので、みなさんのコメントをいただきながらブラッシュアップしていきたいと考えています。

 もし面白そうだなと思った方がおられたら、参加してもらえると嬉しいです。

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日時:2021年12月15日(水)20時00分〜22時00分

​第39回 研究会

【第39回】

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発表者:日野先生

タイトル:「領域を越えて見えてきたこと〜セラピストとしての土台になりうるもの〜」

内容:今林さんが私の活動に興味を持ってくれたことをきっかけに、お話しさせていただくことになりました。

もともとPCAKに所属していましたが、仏教に軸足を移していたので、初期以降の展開はわからないのですが…PCAから離れてみて、

あらためてPCAの良さであったり、PCAの態度や人間観が日々の活動や自分自身の考え方に深く影響を与えていたことに気づいたところです。

現在は、「仏教」「心理」「身体」の3つの軸を持ちながら、僧侶としてカウンセラーとして広く悩み苦しみに応えられるようなアプローチを模索しながら、イベントやワークショップの企画運営を行っています。

 

今回は、3つの軸に至るまでの自分自身の歩みと領域を越えてみえてきたこと(PCAと仏教,PCAにおける身体)などをお伝えして、みなさんと一緒にあらためてPCAについて、セラピストとしての在り方について、考えるようなきっかけになればといいなと思っています。

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日時:2021年11月24日(水)20時30分〜22時30分

​第38回 研究会

【第38回】

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発表者:角

タイトル:心理療法に関する論争史とについて

内容:PCAをはじめとする自分がいま学んでいる「心理療法」というものは、どのような論争の歴史を経て、どこへ向かうのだろうという疑問があります。

いくつか読んだ文献の紹介のようになりますが、心理療法に関する論争(たとえばイギリスのCBT重用、共通要因と特定要因の論争など)を概観し、あちこち話の飛ぶ聞きにくい話になるかもしれませんがいくつか個人的に驚いたことなども含めてお話ししますので、みなさんと意見交換できたらと思います。

 

日時:2021年10月27日(水)20時〜22時

​第37回 研究会

【第37回】

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発表者:永野先生

タイトル:「セラピストとして大事にしていること」

内容:先日の人間性心理学会で「Personal Development」のワークショップを行いました。参加してくれた小野さんが関心を持ってくれて、今回のPCA-Kでその中のワークをやってほしいとのお誘いを受けました。(大変光栄です。小野さん、ありがとう!)

今回の内容は、マスターセラピストと呼ばれる人たちの特徴をまとめたHirai(2010)を参考に作成したチェックリストを使って行うワークです。マスターセラピストチェックリストを眺めながら、「セラピストとしての自分が大事に考えていること」や、「既に自分が持っている優れた特徴」について考えてみます。また逆に「今の自分にとってはさほど重要でない行動や価値観」に気づくかもしれません。目的はタイトルの通り、「セラピストとして大事にしていること」を振り返り、自分にとっての意味を考えてみることです。

 「臨床家の成長」にはずっと関心があります。ですが、このテーマはひとりで考えても中々わかりにくいとも感じています。そのヒントになれば、と思っています。

ご関心のある方、楽しみながらご一緒していだけると嬉しいです。

 

日時:2021年9月22日(水)20時〜22時

​第36回 研究会

【第36回】

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発表者:押江隆 先生

タイトル:「パーソン・センタード・セラピーにおける雑談の取り扱いについて」

内容:PCTではThがClに中核3条件を提供することが要諦とされ,Clの語りに“ついていく”ことが基本とされます。ところが,実際の面接場面でThはClに“ついていく” ことにしばしば困難を感じ,その困難さをどのように扱うかが重要な課題の1つ となります。たとえばClが主訴と関係のない雑談を続ける場合,セラピストはその雑談に“ついていく”ことをめぐって葛藤を抱えることになります。このような 場合,PCTのThはどのようにすればよいでしょうか。このことについて,事例をまじえながら,みなさんと議論ができればと思います。

 

日時:2021年8月18日(水)20時〜

​第35回 研究会

【第35回】

発表者: 中田行重 先生

 

タイトル:Working at relational depthとはどういうセラピーか。

 

内容: このタイトルの翻訳本が来月末には書店に並ぶ予定です。今、再校や索引の大詰めの作業を斧原さんとやっていて、時間がなく焦っています。このPCA-Kのご案内も遅くなってしまいました。今回は、この本をかいつまんでご紹介した上で、このセラピーはどういうものかを考える機会にしたいと思います。自分はこの翻訳に2年(以上?)没頭していたので、距離が取れない状態でしたが、ようやく脱稿が近づくころになり、少し距離を取って感じることが出てきました。まだよく分かっていないことも色々ある感じがしています。皆さんからフィードバックを受けて考えてみたいと思いますし、皆さんも自分の臨床を考える機会になるのではないかと思っています。

 

日時:2021年7月21日(水)20時〜

​第34回 研究会

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【第34回】

発表者:野村明希 先生

 

タイトル:児童福祉領域とPCA

内容:私の勤めている児童家庭支援センター(子育て・家庭に関するソーシャルワーク機関)における心理職のあり方やPCAとの向き合い方についてお話できたらと思っています。児家センはまだまだ認知度が低い機関なので「どういうところ?何してるの?」という部分も知ってほしいという裏目標もあります!

日々悩みながら自分なりに感じているソーシャルワーク機関の中でのPCAの視点の必要性や難しさ、PCAの効果をどう伝えていくか、という点についてみなさんとディスカッションできたらと思っています。

 

 

日時:2021年6月16日(水)20時00〜 

 

場所:Zoom(ホスト;中田)

​第33回 研究会

【第33回】

発表者:河崎 俊博 先生

 

タイトル:PCAにおけるパーソナリティの位置づけとは

 

内容:PCAにおけるパーソナリティ概念について、意見交換ができればと思っています。

 

日時:2021年5月20日(木)20時00〜 

​第32回 研究会

【第32回】

話題提供者:角先生、並木先生

 

タイトル:教育領域におけるPCA

 

内容:臨床現場でのPCAの実践について、話題提供の後ディスカッションする。

 

 

日時:2021年4月21日(水)20時〜22時

​第31回 研究会

【第31回】

発表者:龍谷大学 児玉 龍治先生

タイトル:カール・ロジャーズにおける宗教性

内容:

 わが国の臨床心理学、カウンセリングに多大な影響を与え、「カウンセリングの神様」とも呼ばれるカール・ロジャーズの理論は、ロジャーズ自身の生涯にわたる苦悩と自己実現に向かうプロセスで形成され、継続的に発展していきました。そのなかで、ロジャーズは一度、宗教と距離をおくこととなります。しかし、その後、長い年月を経て、晩年には妻の死をきかっけとして宗教性に目を向けることとなり、やがて人生のなかで最も宗教性に接近していきました。

 ロジャーズはその生い立ちによる影響からか、正面から宗教性について論じることは晩年を迎えるまでありませんでした。しかし、さまざまな論者によるロジャーズ理解、ロジャーズ自身の残している発言、晩年である老年期における宗教性への最接近などからすれば、ロジャーズの理論と宗教性とのつながりがみえてくるように思われます。

 今回の発表では、ロジャーズの生涯をたどりながら、こうしたことについて考えていきたいと思います。みなさま、どうかよろしくお願い致します。

 

日時:2021年3月18日(木)20時〜22時

​第30回 研究会

​【第30回】
タイトル:統合的心理療法/構造構成主義とPCA

発表者:角隆司

内容:

「カウンセリングの実践において、PCTをはじめ様々な心理療法の学派が存在し、PCAの中にもTribeと表現される「派」があります。かつその各派ごとの特色も違えば前提ものも異なり、それぞれの「派」の間には少なからず信念対立が生じます。個人的にはPCAを大事にしつつも、実際のカウンセリング場面ではオーダーなど外的要因によって技法を求められたり、いくつかの方法を組み合わせる必要に迫られたりすることは、皆さんも経験しておられることと思います。単一のやり方を一辺倒にやることも、かといって「なんでもアリ」でも専門性とは言えないし、と迷うことが個人的には多々あります。この在り方は今後もそうだと思います。

 今回、かねてから少しかじっていた「統合・折衷的心理療法」の中で、その科学論として取り上げられている構造構成主義について読書してみました。構造構成主義(西條:2009)とは主に人間科学における信念対立の解消と異領域の建設的なコラボレーションを実現するために構成された科学論です。

 この構造構成主義の考え方によって、自分のカウンセリングについてや、PCAについても、少し考えなおす機会になりましたので、どこまでちゃんと言葉にできるか不安ですが、お話しさせてもらえればと思います。」

。 

 

日時:2021年2月25日(木)20:30〜22:30 

​第29回 研究会

​【第29回】
タイトル: PCTは何をするのか? 中核条件以前

発表者:中田行重先生 

内容:
私たちの仲間の並木君が人間性心理学研究に掲載された論文の中で、(記憶違いでなければ、ですが。間違っていたらごめんなさい、並木君)、「PCTのセラピストは必要十分条件を無批判に受け入れている」という趣旨のことを言っています。これは、PCTの立場の人間にとって陥りやすく、抜け出しにくい罠を指摘したものだと思います。Rogersが言っていたように、PCTは個々のセラピストによって、それぞれ違っていいものです。例えば、Dave MearnsがWorking at relational depthという本の中で書いているようなセラピーは、やれ、と言われて出来るものではありません。ところが、私自身そうでしたが、PCT=中核条件という単純図式は間違いであると分かっていながら、必要十分条件、特に中核条件から抜け出してPCTを考えることはなかなか難しいのです。結局、この単純図式がPCT内外に流布してしまっています。
この問題意識はずっと私の中にありました。
今回は、中核条件を考える際に先ず押さえておくべき部分について私の考えがほぼまとまりましたので、それを披露させていただきます。
昨年2月は双極性障害の事例について発表し、皆さんからのフィードバックがずっと私の中で通奏低音のように響いていました。今回の発表のある一部にも反映されています。今回もまた、皆さんのご意見を頂きたいと思いますし、皆さんにとっても何らかの(プラスの)刺激になれば、と願って発表させていただきます。 

 

日時:2021年1月28日(木)20:00〜22:00 

​研修会

PCAを学ぶ研修会 基礎編

 PCA-Kでは毎年、基礎編と応用編の研修会を行っています。

 中核条件は知っている、という人は多いと思いますが、それにはRogersの他の理論や人間観が関係しています。またRogers以後のPCAの実践家たちによる重要な論考が、実はこれら基本的な理論に立ち戻る作業の結果、生み出されています。

 基礎編は臨床実践を深めるための哲学とも言えるPCAの基盤についての学びです。Rogersはこんなに深いことを考えていたのか!と思うような学びになると思います。 

                        関西大学教授/PCA-Kansai  中田行重

                         
テーマ : 基礎から学ぶパーソン・センタード・アプローチ

      ー人間観と価値の条件を中心にー

​日 程 : 2025年6月29日(日)13:00 - 15:30

対 象 : PCAの基礎を学びたい方(学部生もぜひご参加ください) 

 

講 師 : 小野 真由子(PCA-Kコアメンバー・神戸市スクールカウンセラー)

司 会 : 堀越早苗(PCA-Kコアメンバー・関西大学大学院心理学研究科)

構 成 : 講義+質疑

参加費 : 2,000円

会 場 : オンライン開催@Zoom

申込み : https://pcak2025basicsemina.peatix.com

主 催 : PCA-Kansai  

基礎編2025チラシ.png

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